こんにちは!
本日は、2/7です。207系の日ということで、207系に関する記事を書いていきたいと思います。現在、JR西日本には207系が通勤型車両として活躍しています。JR西日本において1991年にデビューをした形式で、現在では体質改善工事も進んでおり、多数の車両が現役で活躍をしています。そんな207系は、JR西日本で設計・開発された形式ですが、「鉄道ファン」などの雑誌では、国鉄型車両扱いされることがあります。鉄道ファンでは毎年国鉄型車両の形式の残存率を記載する特集が組まれており、そちらで国鉄型車両について残存率〇%と書かれるわけですが、この残存率になぜかJR西日本で設計・製造された207系が記載されているのですね。更に、パーセンテージは2024年4月1日時点で4700%と、明らかにおかしな数字になっています。なぜ、JR型の207系が国鉄型扱いされるのか、このことを考えてみたいと思います。
国鉄207系とJR207系を同形式扱いしているから
答えとしては、国鉄207系とJR西日本207系が同形式扱いされているからですね。207系はJR西日本の車両だけではなく、国鉄が製造した車両というのも存在します。1986年、国鉄では207系を開発しました。こちらの207系は常盤緩行線向けの車両で、営団地下鉄/東京メトロ千代田線でも活躍をし、分割民営化後はJR東日本に引き継がれました。
国鉄207系
常磐線向け207系は国鉄初の新造VVVF車両として誕生した形式です。当時、私鉄などではVVVF車両が誕生していた中、国鉄では205系や211系などで界磁添加励磁制御を採用していました。そのような中で、国鉄としてもVVVFの開発をしなければならないということで、101系を用いたVVVF試験を行った後に初めてのVVVFを使った新造車として207系を製造しました。こちらの207系は205系をベースとしながらも、制御装置にVVVFを使ったり、また地下鉄直通用に前面扉を設置したりと違いもあります。このように全くの別物の207系が先に誕生していました。
そんな中で、JR西日本は1991年に207系を開発しました。同じ形式ですが、たまたま番号が被っただけ(おそらくJR西日本としては、通勤型車両205系の次に開発した通勤車両として設計したため、続番の207系と付番したのだろうと思います。)であり、全くの別物であるということなります。しかし、鉄道雑誌の「鉄道ファン」は国鉄製造でJR東日本に引き継がれた207系と、JR西日本設計の207系を同じ形式としてみなしているため、JR西日本の207系が国鉄型とみなされているということですね。なぜ、同じ形式とみなしているのかは正直分かりません。半分遊び心もあるのではないか?なんて思います。はっきり言って意味がない数字ですからね(笑) ただ、もはや慣習のようになっていますので、これからも記載され続けていくのだろうと思いますね。
ちなみに車番の被りはなかったのか?ということですが、常磐線向け207系は900番台とされましたので車番は900番台を使っていましたが、JR西日本の207系は車番は0から使っているため、車号被りはありませんでした。
それでは残存率4700%というのは、一体どういう算出方法なのか?ということですが、現在残っている車両の数を、国鉄分割民営化時の両数で割り、それかける100(%)と計算しているようです。国鉄分割民営化時、207系は常磐線の207系のみしか存在しませんでしたので、10両。現在、JR西日本には470両在籍していますので、470÷10×100=4700という数字になっています。
この数字、一応ちゃんと変動はしていて、例えば2023年度版では、4730%となっていたのですが、福知山脱線事故の被災車のS18編成3両が2023年度に廃車された為、30%減って4700%となりました。JR東日本の207系が廃車になって以降、これまでの数値の移動は以下のようになっているようですね。
2022年度まで 4800%
2023年度 4730%(2022年4月にF1編成が廃車された為)
2024年度 4700%(2023年3月にS18編成が廃車された為)
このように、全く違う車両なのに形式名が同じということで、国鉄型車両扱いされている207系。果たしていつまで乗り続けるのでしょうね。今後の記載にも注目です。
最後までご覧いただきありがとうございました!