E233系のVVVF 一基が機器更新されないのはなぜなのか?個人的な妄想


こんにちは!
2022年度よりE233系の機器更新がスタートしました。まずは京浜東北線向け1000番台から始まり、長らく1000番台のみ機器更新が続く状態が続いていましたが、今月には新たに二つの番台に機器更新が行われたのが確認されています。中央・青梅線など向けの0番台と、常磐緩行線向けの2000番台です。0番台は8/12に長野総合車両センターを出場したT8編成、2000番台は8/6に東京総合車両センターを出場したマト5編成にそれぞれ施工が確認されています。E231系の機器更新も佳境に入り、いよいよE233系の更新が本格化していきますね。
そのようなE233系機器更新ですが、この形式の機器更新には一つ特徴があります。それが一部のVVVF機器が未更新のまま出場していることです。E233系は10両編成の編成は6M4TのMT比になっているため、編成中に3基のVVVFが搭載されていますが、2022年に出場から続いている1000番台は3基中2基のみしか更新されておらず、3号車のVVVFが製造時のものをそのまま搭載して出場しました。このような動きが1000番台だけに留まらないことが、数日中に出場した0番台、2000番台でも確認されており、この二番台でも一基のVVVFが未交換であることが確認されています。果たして、なぜE233系は一部のVVVFを交換しないのでしょうか?今回はそのことについて簡単に妄想してみたいと思います。

E233系2000番台

まず、機器更新云々の前に、E233系の製造コンセプトについて簡単に確認したいと思います。そもそもなぜ209系~E231系は特殊な環境を除き4M6Tであったのに、E233系から6M4Tが基本になったのか?ということです。その理由については、E233系登場時のプレスリリースにある、この記載が影響していると考えられます。

電気機器や保安装置など主要機器を二重系化し、一つが故障しても通常走行を可能として、信頼性を向上させ輸送障害を低減します。
プレスリリース:
https://www.jreast.co.jp/press/2005_2/20051001.pdfより

このような特徴からE233系は「故障に強い車両」というコンセプトが付けられています。実際に、モハに予備パンタグラフを乗せたり、MT比を高めたりするなど、機器の二重化が行われています。つまり、故障時などに備えて、E231系などよりも若干過剰な機器類を乗せているということになります。そのため、仮に一部が故障してもある程度は走行可能な状態になっており、このコンセプトはE235系にも受け継がれています。

その後E233系は長らく活躍し、機器更新の時期に差し掛かりますが、E233系の機器更新は部分更新に変更するということが書籍に記載されていたということも確認されています。
4gousya.net
これらの製造コンセプトや機器更新方法の変更などを見るに、未更新でも走ることの出来る寿命はE231系以前と比べても寿命が長くなっている可能性もあるのかと思います。そもそもVVVF更新の時期はJR東日本の車両はこれまでも他社よりも早く設定されていました。他の私鉄やJRを見ていても、20年~30年程度の間に更新し、40~50年頃に廃車、もしくは30年程度で更新せずに廃車というスパンの車両が多く、JR東の15~20年程度で更新というスパンは短いものでした。これまでのJR東日本の場合は車両の寿命サイクルも30年~40年程度で廃車というように他社よりも若干早くなっていたことも影響し、そのような早めの更新としていた可能性があるのだろうと思います。しかし、E233系以降の車両については基本的に延命方針であり、長期使用を前提とする方針であることが既に示されており、従来の新系列電車とよりも寿命は長くなることが予想できます。さらにE233系は二重機器車両ということで、故障にも強い車両であると考えられます。こういったことを考えると、E233系の更新時期はおそらくもう少し後ろに倒すことも可能なのだろうと思います。

E233系0番台

また、JR東日本は車両を大量に保有しているため、必ずしも機器が寿命に達していなくとも、一定の車齢で更新しなければ、工場がパンクしてしまうというようなことが起こり得ます。このようなことを避けるのも、若い車齢で更新をする一つの理由と思われます。E233系は3000両以上が製造された形式です。今後更新予定車両もどんどん増えていきます。こういったスケジュールを考えた際、E233系E231系の更新の目途がついた段階で更新を始めなければ工場がパンクすることになるでしょう。そのため、機器はまだ使えるとしても、あまりE231系と変わらない段階で更新が始まっていると、このように予想しています。しかし、E233系は故障に強い車両で、一部の機器はまだ使えるものもあると考えられます。更にE231系以前と比べても、MT比が高まった関係上、更新機器も増えることになり、VVVFだけを考えるとしても、E231系に比べて1.5倍のVVVF機器を新たに発注しなければならないことになります。これはコロナ禍で減収に追い込まれたJR東日本にとっては、なかなか厳しい側面もあるのだろうと思います。そこで、とりあえずE231系以前と同じ2基分のみのVVVFを発注し、一基は据え置くことで、直近の設備投資額を減らす目的があるのではないかな?というのが私の予想です。E233系VVVFは、実際のところまだ使えるのでしょうし、仮に古いVVVFが壊れたとしても、新品に交換したVVVFが二基あるため、4M6T走行は可能なのですね。まさしく機器の二重化がこのような場合に生きるわけです。車両コンセプトを考えたときに、必ずしも一斉にVVVFを交換しなくとも走行可能なのではないか?という判断がなされた結果が、この機器更新なのではないかな?と予想してみます。特に近年はコロナの影響で減収、経営も難しくなっている中、更新は最小限に抑えることで、使える機器は延命するということは理にかなっているのかなと思います。また一部の機器の更新時期が数年ずれ込むとしても、車両が延命方針になりましたから、後に更新した機器も無駄にならないぐらいの車齢で廃車になるでしょう。そういったことを考えても、一部機器を未更新で出場させるのはそんなにおかしくはないのかな?とは思いますね。
交換されなかった機器はおそらく次の検査、もしくは次の次の検査時期の頃に更新されるのではないか?とは思いますね。延命方針である以上、いつまでも未更新のまま残す可能性は低いのかな?と思います。
このようなところでしょうか。機器の二重化により故障に強い車両であることが、一部機器の未更新に繋がっているのではないか?というのが私の予想ですね。減収により経営が厳しくなっている今、なおさらそのような判断をする可能性は高いでしょう。
今後もE233系は更新が続いていくことになるだろうと思います。それに加えて、千葉地区への転用工事も始まりますね。今後のE233系の展開が楽しみなところです。
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