211系A32編成延命化未施工は廃車フラグなのか?異様な入場期間の短さ


こんにちは!
今回は211系に関する記事を書いていきたいと思います。
一昨日、211系A32編成が大宮総合車両センターを出場しました。しかし、この編成延命化工事を未施工で出場しています。この編成は霜取りパンタ設置車です。霜取りパンタ設置車はA31~A34・A36,A37編成の6編成となっていますが、この少数派編成が延命化工事をしなかったということで、霜取りパンタ車は延命化の対象外なのではないか?という疑惑が出てきています。次回以降の記事で現実的に霜取りパンタ車の置き換えは可能なのかを運用面で考えてみたいと思いますが、今回はA32編成の入場に関する特徴から、本当に延命化の対象外なのかを考えてみたいと思います。というのも、今回のA32編成、入場に関して異様なことが複数あるのですね。A32編成の入場の何が異様なのか、このことを列挙していきたいと思います。

211系 霜取りパンタ車

複数編成の検査期限をすっ飛ばして入場した

まずA32編成の異様な点が、複数編成の検査期限をすっ飛ばして入場したということです。A32編成の前回検査は2021年10月です。しかし、これよりも前に検査を受けた編成が複数存在します。これより前に検査を受けた編成を書いてみると、このようになります。

A31編成 2021.3
A37編成 2021.4
A34編成 2021.5
A36編成 2021.8
A25編成 2021.9
A32編成 2021.10
A9編成 2021.12

このようになっています。A32編成よりも前に検査を受けた編成が4編成もあったにもかかわらず、これらの編成をすっ飛ばして入場しています。走行距離の関係など、こういったことが起こることもあり、実際にA25もすっ飛ばして今年の5月に検査を受けていますので、入場段階ではそこまで疑念は大きくなかったのですが、出場段階で疑念が大きくなりました。その疑念というのがあまりにも入場期間が短すぎるということです。

わずか15日で出場?過去の211系重検の期間は?

続いての疑念というのが、あまりにも入場期間が短すぎるということです。A32編成は9/3に入場し、9/17に出場しています。この期間15日です。入場日と出場日は検査をしないでしょうから、これを除くと13日なのですよね。これがあまりにも短すぎるということですね。A32編成の今回の検査は重要部検査でした。全般検査よりは簡易な検査とはいえ、あまりにも短すぎるのではないか?ということですね。今年に入って検査を受けた編成は多くが重要部検査ですが、ベンチレーター撤去などの追加工事も加わっていますので、工程が増えたことを考えると期間の参考にはならないかもしれません。そこで過去にベンチレーター撤去工事を行わない重要部検査の入場期間がどのぐらいだったのか、直近の5編成をまとめるとこのようになります。

A61 2019.9.20~2020.10.17
A57 2019.12.14~2020.1.21
A58 2020.5.7~2020.6.15
A59 2020.6.29~2020.8.4
A25 2021.8.19~2021.9.15

このような形です。最低でも1か月近くは入場しており、明らかにA32編成の入場期間はこれらと比べると短いのが分かると思います。こういったことを考えても、今回本当にA32が重要部検査を受けたのか、疑問に思いますね。検査表記を見れていないので分かりませんが、検査表記がどのようになっているのか、気になる所です。また、出場の様子の写真を見てみても、明らかに通常の検査で綺麗になる部分が綺麗になっていないのですね。これを見てみても本当に検査を受けたのかな…と疑問に思っています。
また今回、重要部検査を通しているとしても、A32の入場時期が若干早いことなどを考えると、年度当初に予定されていなかった入場であり、それが故に急いで検査を行った可能性もあるのではないかなと感じます。そうなると、予定外の入場となったA32のみ延命工事を今回は見送り、短期間の入場で終わらせたという可能性もあるのではないかなと思います。
こういったことを考えると、A32編成が今回延命工事が施工されていないだけで、霜取りパンタは延命対象外と考えるのは時期早々なのではないかなと思います。A32の動向を見ていると明らかにこれまでの検査とは入場期間が短いなど、不自然な点があるなと感じます。今後、A31、A37、A34、A36と霜取りパンタ車の入場が続きますから、これらにも延命工事が施工されないとなると、霜取りパンタ車は延命対象外の可能性が高いと言えると思いますね。とりあえずは2編成目以降の霜取りパンタ車の動向に注目なのかと思います。
今後、霜取りパンタ車の代替は可能なのか、運用面を考える記事も書いていきたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!