185系 交番検査実施は延命・廃車の基準にはなり得ません!所属する以上必ず計上されます


こんにちは!
今日は別の話題を扱おうと思いましたが、なぜか報道が出ていますので話題変更です。今回扱うのは、今年度の労働組合資料に185系の交番検査を実施すると記載されている件です。
この資料、今年の3月に公表された資料のはずであり、なぜ今頃話題になっているのかよく分からないのですが、確かに185系12両に交番検査を実施するということが記載されています。
https://jreu-t.jp/wp-content/uploads/2024/03/e1bd976c7c6a681a186cefbebbada3d7.pdf
確かに記載されていますけれども、ここに記載されるのは185系が2024年度も在籍する以上当たり前のことです。この記載を以って、延命するのではないか?といった推測をすることは不可能です。
そもそも交番検査とは何なのかと言うことですが、90日毎に行う定期検査の一種です。仕業検査などよりも若干本格的な検査になりますが、かといって総合車両センターなどに入場して行うような検査種別ではなく、所属先で行うことになります。
この交番検査、90日毎に行う検査ですので、所属している以上、1年のうち数回は必ず受ける検査です。単純計算で1年に4~5回は行う必要があります。そのため、所属している以上は必ずこの表に記載されるのですね。

ちなみに今のJR東日本では205系鶴見線南武支線が余剰になっていますが、この車両たちでさえも90日毎に受けなければなりません。実際に国府津疎開されていた205系が交番検査周期に中原に戻るといったことも確認されています。休車にするならばスキップできますが、休車をかけなければ必ず受けることになります。こういった検査種別ですので、2024年度も185系が活躍している以上、この表に記載されるのは当たり前なのですね。



ちなみに、過去のこの表の記載はどのようになっているのでしょうか。昨年までも2023年度まで廃車が発生している編成がたくさん出ていましたが、それらは計上されているのでしょうか?資料を見てみましょう。2022年度です。
http://jreuomiya.web.fc2.com/toplink/topfax/2021/2021omiya100.pdf
この年は185系651系に廃車が発生した年です。そんな中、185系は11編成、651系は7編成が交番検査対象になっています。この数字、一体何なのかということですが、単純に2022年度に1日でも在籍した編成すべてが計上されています。185系のうち3編成が4月1日に廃車になっているのにもかかわらず、これらの編成も計上されています。更に651系のうち1編成も4月中に廃車になっていますが、こちらも記載対象になっています。このようにこの表には、在籍している車両は基本的にすべて計上されています。
続いて2023年度。
http://jreuomiya.web.fc2.com/2022omiya137.pdf
この年は651系に廃車が発生した年です。もちろん注目は651系です。651系は42両と書かれています。つまり6編成分ですね。2023年度に引き継がれた651系は6編成ですので、この年も1日でも在籍した編成はこの表に計上されています。その後、4/4にOM-203編成が廃車になっていますので、4日だけ在籍した編成でも計上されています。そして、その後年度内にクハ651-1001を除き全車両廃車になりました。つまり、この表に記載されていても、廃車は発生しています。
このように前例では1日でも在籍する編成はこの表に記載されており、交番検査を受ける対象になっていることが分かります。この表に記載されているとしても、年度開始から数日で廃車になった編成に、実際に交番検査が実施されているとは限らないでしょう。しかし、少なくともこの表には「交番検査を受ける可能性がある車両」は全て記載されているということが過去の資料を読むと分かると思います。こういった過去もありますので、なおさら今年度の交番検査を受ける対象に185系が記載されていることが、延命には結びつかないということが分かるのではないかと思います。

今回は185系交番検査に関する話題でした。この表から延命の可否を評価することは出来ませんので、特に気にしなくて良いと思いますよ。
ちなみに185系は8/4までツアーが決まっています。取り合えず8月までは運行予定がありますね。今後どうなるかは注目です。
最後までご覧いただきありがとうございました!