青森改造センターとは何だったのか E231系転属の重要な工場、閉所へ


こんにちは!
今回は車両改造箇所に関する記事を書いていきたいと思います。
青森車両センターを間借りをする形で2017年に青森車両センター内に開設されたJRTM青森改造センター。こちらがいよいよ終わりを迎えたということです。青森改造センターと書かれた看板が外されたほか、JRTMの公式HPからも削除されたということで、閉所と見て良いようですね。
「青森改造センター」は青森車両センター内に2017年4月1日に開設された、JRTM=JR東日本テクノロジーが運営する改造センターでした。この改造センターの開所の目的は主に雇用確保と用地の有効活用とされています。どういったことかといいますと、2016年に青森車両センターが、盛岡車両センター森派出に格下げされたことが影響します。その際、青森は車両配置がなくなり、広大な施設が余剰となった他、大幅な人員削減が行われました。そこで余剰となった設備の再活用と、削減された人員の現地雇用を望む声に応える形で開所されたのが青森改造センターです。この頃はちょうどE231系武蔵野線八高線総武線転用改造が行われており、車両改造の効率を高めるという面でも、タイミング的にはピッタリであったということで、様々なタイミングが重なってできたのが青森改造センターであったとのだろうと思います。

このような青森改造センター、開所後は主にE231系0番台の転用改造を行うことになります。この改造車両センターから誕生した0番台の転属編成は以下の通りです。

B22・B5編成→Mu2編成(2017年7月)
B5編成→ハエ41編成(2017年10月)
B6編成→ハエ42編成(2017年11月)
B11・B5編成→B11編成(2018年3月)
B14・B6編成→B14編成(2018年6月)
B16編成→ハエ45編成(2018年8月)
B17編成→ハエ46編成(2018年9月)
B26・B16編成→B26編成(2019年1月)
B27・B17編成→B27編成(2019年3月)
B8編成→ハエ44編成(2019年7月)
B7編成→ハエ43編成(2019年8月)
B10・B7編成→B10編成(2020年1月)
B12・B8編成→B12編成(2020年3月)
B39編成→Mu17編成(2020年5月)
B82編成→Mu43編成(2020年7月)
B31編成→Mu19編成(2020年7月)<< 




青森改造センターで機器更新されたB10編成
このように八高線転属編成と総武線残留編成は全て青森で改造を担当していました。編成組み換えを含む比較的複雑な改造を担当していいたイメージがありますね。これらが終わると、最後の方は武蔵野線の転属工事も行い、16編成ものE231系がこの改造センターかたそれぞれの新天地に旅立つ準備をしたということになります。
更にその後は、E231系1000番台E531系の改造を小規模ながら細々と続けます。青森で改造が行われたE231系1000番台E531系は以下の通りです。

※ワ:ワンマン改造、半:半更新、機:機器更新
ワ K455編成(2021年3月)
ワ K468編成(2021年4月)
機 S‐15編成(2021年7月)
ワ K466編成(2021年10月)
ワ K465編成(2021年12月)
ワ K463編成(2022年1月)
半 S-26編成(2022年12月)
半 S-14編成(2023年5月)
半 S-3編成(2023年7月)

そして半更新のE231系S-03編成の出場を以って、青森改造センターの車両改造は終了したということになります。
ほぼほぼE231系0番台の転属と共に始まり、ともに終わったような形ですね。転属完了から3年ほど後に閉所となっているものの、E531系やE231系1000番台の改造は、E231系0番台の転属工事ほど多数の編成の工事は行われていません。やはりE231系0番台の転属工事が一番のメインだったのだろうと思います。

そんな青森改造センター、工事の過程で一つ面倒なのは、検査設備や帯の貼り替え設備を有していないため、機器更新などを行った車両は、工事完了後に秋田総合車両センターに入場して検査を受けたり、帯の貼り替えをしなくてはならかったりすることでした。青森は更新のためだけの設備であり、検査などは秋田で受けるということになっており、これまた面白いポイントでしたね。ワンマン改造を除き、全車両が秋田に寄り道してから首都圏に帰るのですから。こんな改造センターもなかなか現れないのかなと思いますね。

このように主にE231系0番台の改造を行い、それが終わると徐々に活気を失っていった青森改造センター。いよいよ閉鎖と言うことです。なぜ閉鎖になったのかを考えると、青森車両センター格下げから8年、現地雇用先の確保などの一通りの役割を果たし終えたからこその閉鎖なのだろうと思います。短い期間の改造工場にはなりましたが、ここで改造された車両はまだまだ走り続けますので、これからの車両たちの活躍に期待ですね。
最後の開所していたころの青森車両センターの様子が分かる各種取材記事や動画などを共有させていただいて、この記事を終わります。
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