こんにちは!
今回は昨日発表されたJR西日本の中期経営計画に関する記事を書いていきたいと思います。
昨日は東武鉄道の設備投資計画が大盛り上がりをしていた中、ひっそりとJR西日本の中期経営計画も発表されました。
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240430_00_press_chuukei_1.pdf
この中に、Aシートの増備等の面白い情報も並んでいるのですが、その中でも特に面白い記載として、「車両更新の早期化による安全性・快適性の向上」という記載が確認されました。あのJR西日本が、古い車両を大切に使っていたJR西日本が、車両更新時期を早めることを明言したのです。すごい時代だな…と思います。更に別の取材記事では、新幹線や京阪神地区の老朽化車両の更新を前倒しという報道がされています。
www.nikkei.com
新幹線はおそらく500系や700系レールスター、N700系K編成の8両化のことを指しているのだろうと思いますが、京阪神地区の老朽車両というのは一体なんなのでしょうね?103系の播但線や加古川線?奈良線の205系?681系,273系,281系といったJR初期特急型車両?それとも他の車両?この辺りは気になる所ですね。いずれにせよ、車両更新の早期化というのは面白い記載だなと思いました。
JR西日本 205系
JR西日本は車両更新の早期化を掲げていますが、一方でこれまで車両更新の早期化を行ってきたJR東日本は車両の長寿命化を掲げています。JR東日本は減価償却終了後に即廃車にしても赤字にはならない、寿命半分の209系を製造し、実際に転用外となった車両は15年ほどで廃車にするなど、車両更新のサイクルを早める方針を取っていました。しかし、そのような方針は一転し、コロナ禍後の方針では車両の長寿命化を図ることが発表されました。
https://www.jreast.co.jp/investor/guide/pdf/202103guide1.pdf
こちらの17ページ目にこのような記載があります。「延命工事等により安全を確保した上で、車両の取替周期を長期化し、車両新造を抑制、同一線区で長く活用(転用改造コストの抑制)」JR東日本はコロナ後、古い車両を大切に使う計画への変更したのですね。実際に、この動きに倣うかのように、701系やキハ110、211系において延命工事が行われており、置き換えの噂のあった形式たちがもうしばらく活躍することが確実視されています。また、E233系京浜東北線・横浜線のローカル転属計画も中止され、同一路線で活用する計画へと変わりました。このようにJR東日本は車両の長寿命化の方針にシフトチェンジしたのですね。
延命工事の行われる211系
これまで体質改善工事等と行うことで車両の長寿命化を図ってきたJR西日本と、短期スパンでどんどん置き換えていったJR東日本。この両社の立場がコロナ禍後に「入れ替わっている!?」ということです(笑)あの有名な映画のセリフではありませんけれども、同じコロナという異常事態を経験した後の方針がここまで変わってくるとなると、非常に面白いなと思いますね。時代が変わるとここまで「当たり前」も変わるのかということを実感した、JR西日本の発表でした。
今回はJR西日本の車両更新の早期化について見ていきましたが、今後この計画はどうなるでしょうね。もしかしたら221系辺りまで置き換えが視野に入っているのかもしれませんね。221系や205系辺りは体質改善工事は行いましたが、足回りには手を付けていませんから、置き換え候補になる可能性もありうるのかなとは思います。今後のJR西日本の動向には注目していきたいですね。
最後までご覧いただきありがとうございました!