E231系松戸車が転属の可能性大という情報が全く信用ならない訳

こんにちは!
あんまりこういう記事を出すのもどうなのかな…と思うのですが、あまりにも酷い動画を見てしまったので、それに関する記事です。動画のURLを貼り付けるなどということはしませんが、先日YouTubeを見ていたら「E231系松戸車が転属する可能性とその状況証拠」というような内容の動画が「あなたへのおすすめ」に出てきたのですね。更にその動画のサムネには「転属の可能性大」という記載がありました。確かに2017年ごろにE231系松戸車の転属を示唆するような労働組合資料がネットに出てきたことはありましたが、それ以来転属情報なんてないよな…と思いつつも動画を見てみました。状況証拠が何なのかということなんですが、編成中の一部車両のみ行先表示器のLEDが交換されていることでした。交換された車両とされていない車両が混在しているので、交換している車両のみが転属するのではないかと言う内容ですね。公式発表ではないので違った場合は責任は取れませんという免責事項のようなことも仰っていましたが、いくらなんでもこれを以って「転属の可能性大」なんてサムネを作るのはちょっとおかしいでしょうよと思わざるを得ません。そもそも一部車両のLED交換というのは、松戸車だけでなく、1000番台や武蔵野線編成などでも行われています。交換された車両のLEDの彩度は明らかに高いので見ればすぐその違いが分かるのですよね。何も松戸車だけに見れる特徴ではありませんので、こんなことを以って松戸車が「転属の可能性大」などというのは甚だおかしいと言わざるを得ません。更にその動画を見ると、モハユニットの中にも交換された車両とされていない車両が混在しているのですね。さすがにモハユニットを解くような転属をするわけはないでしょう(笑)


E231系0番台 松戸車
では、なぜ一部車両が交換されているのかということですが、これははっきりとは分かりませんが、おそらく故障したり、寿命であったりするLEDから順次交換しているのだと思います。2000年初期の3色LEDが表示エラーを起こしているのは最近結構頻繁に見ますので、そういった寿命のLEDを交換した結果、交換していない車両と交換した車両が編成中に混在しているのだと思われます。ちなみにE233系の初期に製造された車両のフルカラーLEDも変色が進んでいますが、こちらも交換された車両をよく見かけますね。0番台は側面も含め交換、1000番台は前面LEDだけ交換された編成も見かけます。

写真は鶴見線205系のLEDですが、時期的にはE231系と同じLEDです。このように故障しているのが分かると思います。

こういったネットを見ると、本当にやったもん勝ちだなと思いますね。情報を客観的に見ることが出来る人が見れば、こんなのは状況証拠でも何でもないと分かると思いますが、この動画を見て実際に転属をすると思ってしまう人もいるわけですよ。もちろん転属予想をするな!なんて言いませんよ。私も転属予想というのは記事にします。しかし、可能性が高いとは言えないようなことを「可能性大」などと書くようなことがネットで横行すると、もはや誰もネットを信じなくなるわけですよ。「可能性大」と書くからにはやはりそれ相応の情報の裏付けが必要でしょう。例えば「転属の可能性を考える」などというタイトルで自説を述べる、こういうのは良いと思いますよ。動画や記事を開く前に、このコンテンツは筆者の予想に基づく記事なんだなと、ほとんどの人が理解できる工夫がしてあれば、そういった情報を発信するのは良いと思いますし、議論につながるでしょう。しかし、個人の予想に過ぎない物に「可能性大」などと書くのは果たしてどうなんでしょうか。
まあ、こういうのも受け取り手のネットリテラシーが試されるのでしょうね。「可能性大」なんて書くなよ…とは思いますけれども、表現は自由ですから。後は受け取り手が正しいのか正しくないのか判断するだけですね。
ということで今回はE231系松戸車転属に関する記事でした。はっきりと言いますが、編成中の一部車両のLED交換は松戸車だけの特徴ではありませんからね。このことをお伝えできればと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!