2020系より新しい5050系 5178Fはなぜ誕生したのか?【スノープラウの理由は?】


こんにちは!
今回も東急5000系列の個性的な編成を扱っていきたいと思います。
今回は東急5050系の編成単位としては最後の製造となっている東急5050系5178Fに関する記事です。5178Fは2019年8月に落成した編成です。5050系の最初に落成した5151Fが2004年の落成ですから、車齢差はおよそ15年。本当に長寿な形式ですね。そんな5178F、2019年製ということで、2020系の2129Fまでの編成や、6020系の2編成よりも新しい5050系ということになります。東急では9000系よりも新しい8500系がいましたし、歴史は繰り返す…といった所でしょうか(笑)2020系世代の車両ということで、車内は2020系ベースとなっています。
東急2020系ベースの5000系車両といえば、2016年製の5177Fや田園都市線5000系の6ドア車置き換え用車両も同じですので、それと同じような形態で誕生したということになりますね。しかし、これらとは違うのは床材が異なる他、ヘッドレストは5178Fには付いていません。若干の違いはありますね。
そんな5178F、なぜ2019年に突如として誕生したのでしょうか。今回はそのことに関する記事を書いていきたいと思います。

原因は元住吉事故

なぜ5178Fが誕生したのかということですが、この原因は元住吉事故です。元住吉事故とは2014年2月15日に発生した、元住吉駅構内での衝突事故です。元住吉駅構内で停車していた横浜高速鉄道所有のY500系Y516Fに、東急5050系5155Fが衝突してしまったという事故になります。5155F側はY516とぶつかる前に非常ブレーキを使用していたものの、車輪に接するほどの積雪量があったことなどが関係し、ブレーキが上手く効かずに衝突してしまうという事故でした。事故詳細は東急公式HPに載っています。
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この事故の影響で、横浜高速鉄道のY516Fと5050系5155Fは復旧することが出来ずに、廃車になってしまいました。東急が発生させた事故ということで、東急が横浜高速鉄道の車両を弁償することになります。横浜高速鉄道のY516Fの代替は、東急5050系5156Fを横浜高速鉄道に譲渡することとなり、東急側の編成は事故で廃車になった5155Fと、譲渡した5156Fの2編成分が減ってしまいました。譲渡分(5156F)の代替については、代わりの編成が新造されています。5177Fです。5177Fは2016年9月に落成。この編成の落成後、2018年に5156Fが譲渡されています。しかし、事故廃車となった5155F分が同時に製造されることは無く、5156Fの譲渡後は車両が1編成足りない状況となっていました。そんな中で5155Fの代替として誕生したのが5178Fということになります。つまり、2019年に1編成のみポツンと製造されたのは事故が影響していたということなのですね。




ちなみに5178F、上記の写真を見ていただけると分かりますが、スカートがスノープラウ一体型の物となっています。このスノープラウが付いたスカートは元住吉事故の後に製造された5177F、5178Fのみに見られる特徴です。元住吉事故が雪由来の事故であったことが影響し、この2編成はスノープラウ付で製造されたようですね。しかし、既存車には広がることなく、この2編成のみの特徴となっています。またモーターについて、6極の全密閉モーターを採用しており、5177Fを除いた他の5050系とは少し異なる音を奏でて走ります。この点も後期車ならではの面白い点なのかと思いますね。

2020系よりも新しい5050系5178Fに関する記事でした。東急5000系列は非常にたくさんの形態がありますね。また面白い編成をお伝えできればと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!