営業前に配置先変更!3編成から成り立つ珍編成 5000系5118F,5119Fとは?


こんにちは!
今回も東急5000系列の珍編成について扱っていきたいと思います。今回扱うのは東急5000系5118F,5119Fです。
この5000系2編成は東横線で活躍中の5000系です。東横線で活躍している5000系は4編成(5118F,5119F,5121F,5122F)のみ在籍しており、その時点でも珍しいですが、その中でも特に面白いのが5118F,5119Fの2編成です。この編成は3編成から成り立つ編成です。なぜこのようなことになったのでしょうか。そのことについて見ていきましょう。

営業運転前に配置先変更!急遽の変更で編成を組み替えた5000系

この5118Fと5119Fは2008年に9両編成で落成した編成です。この編成は6ドア車を2両組み込んだ9両編成で落成しました。田園都市線で活躍するにあたって足りない1編成については、5101Fの6ドア車組み込みに伴い脱車するサハを1両ずつ組み込み、10両編成としてデビューする予定でした。実際にその予定で、9両の2編成と5101F用の6ドア車の2両が2008年に落成しました。しかし、この編成たち、田園都市線用の上帯が貼りつけられておらず、更に入籍もされない状態で留置されました。
結局の所、入籍されたのは2009年度。しかし、当初の予定通り10両で田園都市線に配置されるのではなく、8両編成で東横線に配置されることになりました。そこで5118Fと5119Fはまず2両組み込んでいた6ドア車をそれぞれ別編成に渡します。5118Fは5107Fと5108F、5119Fは5109Fと5110Fに渡すことになりました。田園都市線の車両は6ドア車を2両から3両に増車することとなり、そのことで、東横線転属の為不要となるこれらの6ドア車は、既に田園都市線で活躍している編成にに明け渡すことになったわけです。そして、5118Fは6ドア車を渡した代わりに不要となった5107Fと5108Fのサハを1両ずつ獲得、5119Fは5109Fと5110Fのサハを1両ずつ獲得しました。更に、5118Fと5119Fに組み込まれていた単独デハ車は不要となるため脱車し、こちらは5050系に明け渡すことに。これにより、5118Fと5119Fはオール4ドアの4M4T編成に組成変更が出来たのです。
5118Fと5107F,5108F、5119Fと5109F,5110Fのサハの車齢差は約5年。組み込んだサハが2003年製で、他の6両は2008年製です。この時点で年の差最大5年差の編成が誕生し、その組成が今日まで続いています。(ちなみに組み込まれた5107F~5110Fのサハはそもそも、別編成に組み込まれていたサハです。そのため全車両が2003年製となっています)




車齢が5年もあるとなると仕様等も若干異なってきます。そのため組み込みサハと2008年製の車両では若干の仕様変更があります。基本的には5000系同士のため、モケットカラーや壁色などは同じです。しかし、それでも若干の違いはあります。その一番の違いが側面の行先表示器です。

こちらが組み込みサハを除く2008年製の6両の表示器です。

こちらは2003年製の組み込みサハです。
このように側面LEDの形態が違うのが分かるでしょう。更に組み込みサハの行先表示器は未だに3色LEDを使用しています。こちらが一番大きな違いですね。

また車内にも若干の違いがあります。特に5118Fは過去の履歴が関係し、組み込みサハのサハ5418とサハ5518でも異なる内装となっています。サハ5418とサハ5518はそれぞれ事故に遭っており、内装が異なります。サハ5418は2次車の年代ですが、車体の代替新造により4次車仕様に、サハ5518は2018年の事故に遭い、J-TERCで修理が行われ、床材が異なっています。

こちらが組み込みサハを除く2008年製の6両の車内

こちらは2003年製の組み込みサハ5418の車内

こちらはサハ5518の車内
このように同じ組み込みサハでも乗降部分の床色が異なるのが分かると思います。こういった違いがあるのですね。

車内が混雑していたため、組み込みサハの全景を撮ることは出来ませんでしたが、2008年製の車両はドアが白色の化粧板付き、2003年製はステンレスむき出しとなっています。また座席の袖仕切りの形状も異なっています。先述の通り床材も若干異なります。基本的に寒色系のモケットとなっており。そこまでの車内の差異はありませんが、若干の形状変更がかかっているのが特徴です。いずれ車内全景が撮れれば写真を更新したいと思います。

このような不思議な編成の5118F,5119Fです。特に5118Fは事故による内装の違いもあり珍編成具合に拍車がかかっているでしょう。今回はそんな5118F,5119Fのお話でした。
最後までご覧いただきありがとうございました!