【引退・廃車進む】JR最初の特急、783系の現状【通勤編成は残り僅か】


こんにちは!
今回はJR九州の783系に触れていきたいと思います。各地で徐々に陰りをみせつつあるJR初期に製造された特急型車両。JR北海道キハ281系651系など、近年でも廃車となる車両が現れていますが、JR九州で活躍している783系にもその動きが始まっています。783系は全てのJRグループの中で、一番最初に誕生したJR設計の新型特急で、誕生から30年以上が経過しています。それでも、ハウステンボス・みどり号・かささぎ号やきらめき号などで活躍しており、まだまだ第一線での活躍は続いています。そんな783系の現状をまとめてみたいと思います。

783系は2016年に初めて廃車が発生しました。その際に廃車となったのは波動用の中間車両4両でした。ですので、先頭車両の廃車は発生しておらず、その後もしばらく廃車の動きはありませんでした。
大きな動きが出始めたのは2021年春のダイヤ改正です。この改正では、783系の日豊本線での運用の撤退が発表され、にちりん号などでの運用が終了することとなりました。この際には、通勤編成と呼ばれる銀色の塗装の車両たちの中から廃車が発生しました。CM1・CM4・CM31・CM32・CM34編成と、CM2・CM3・CM5編成の中間車それぞれ1両が運用を撤退し、運用離脱。疎開などの動きが発生し、その後廃車となりました。783系の編成単位での廃車はこの改正が初めてです。現在では小倉総合車両センターへ回送され、全車両廃車となっています。


783系通勤編成

その後、2021年8月に発生した豪雨により、みどり号用の車両のCM15編成が北方駅で水没しました。みどり用の車両はこれまで1編成も廃車は発生していませんでしたので、この編成の動向が注目されました。しかし、結局のところ、復活することはなく、廃車となってしまいました。検査を通過した後、すぐの水没だったので勿体ない気がします。

そして2022年のダイヤ改正でも動きがでてきます。2021年改正の時点で定期運用が無くなっていた783系通勤編成ですが、2022年の改正で、残っていた車両たちの一部編成が運用を離脱しています。もともと改正前に残っていた通勤編成はCM2・CM3・CM5・CM33の4編成でしたが、そのうち3編成に運用離脱・疎開の動きが発生しています。まずCM3・CM33編成は大分総合車両センターに疎開されました。そしてCM5編成は佐世保駅5番線に疎開されています。そのため、現在、通勤編成はCM2編成のみ残っており、現在はツアーの臨時列車や、代走、修学旅行用の臨時列車などに使われています。そして2023年7月にCM5編成が疎開先の佐世保駅から、そして2024年1月にCM3編成が疎開先の大分車両センターから小倉まで廃車回送されました。そのため、現在はCM2編成が現役で、CM33編成が疎開中ということになります。

ここで、現在残っている車両と、運用離脱している車両、廃車になった車両をまとめてみたいと思います。

【廃車】
通勤編成
CM1編成、CM3編成、CM4編成、CM5編成、CM31編成、CM32編成、CM34編成+中間車7両
みどり編成
CM15編成 

【運用離脱】
通勤編成
CM33編成(大分疎開

【現役】
通勤編成
CM2編成
ハウステンボス編成
CM21~CM25編成
みどり編成
CM11~CM14編成、CM35編成

このようになっています。
まだまだよく見かける783系ですが、実は通勤編成を中心に廃車が発生しています。現在残っている通勤編成のCM2編成もいつまで活躍するか分かりませんし、他のハウテン編成やみどり編成もいつまで安泰かは分かりません。西九州新幹線開業は乗り切った783系、いつまで活躍できるのでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました!