521系3両化はなんのためかを考える 発表されている413系とやま絵巻の今後


こんにちは!
今回はあいの風とやま鉄道に関する記事を書いていきたいと思います。
先日、あいの風とやま鉄道の利用促進協議会が開催されたようです。
今年の利用促進協議会の資料は以下のURLです。
www.pref.toyama.jp
今年の利用促進協議会の内容は基本的に昨年と同じような内容が公表されたようです。一つ経緯を説明しますと、昨年の協議会において、521系のサハを新造し、一部の521系にサハを組み込むことで、3両化する方針であることが明らかになりました。対象編成数は3編成のようですね。3両のサハが誕生し、組み込まれるようです。組み込まれるのはおそらく車齢をできる限り揃える観点から考えると、2020年代以降に製造された編成に組み込まれるのではないかな?と思っていますが、どうなるでしょうね。こちらは今後の情報待ちでしょうか。

521系

しかし、なぜ521系が3両化されるのでしょうか。今回考えたいのはこのことです。521系の3両化には、昨年同時に発表された413系とやま絵巻の今後が関係しているのではないかと思います。実は413系とやま絵巻は将来的に廃車になる予定であることが発表されています。413系とやま絵巻が廃車になりますと、あいの風とやま鉄道から一尺三千物語を除く413系が全廃となります。この置き換え用と見るのが妥当なのだろうと思います。

413系 とやま絵巻

413系は今年にAM05編成が廃車になりました。しかし、昨年度末に521系は製造されていません。そのため、AM05編成の代替編成が誕生していないのではないか?と思うかもしれませんが、ダイヤ的にはAM05編成の置き換えは2023年改正で完了していました。2023年改正に合わせて521系2編成がデビューし、2運用あった413系の運用を1運用に削減し、521系4両の運用に置き換えました。そのためこの時点でAM05編成を廃車にしても問題は無かったのですね。AM05編成は今年の改正を以って離脱したように思えますが、実は実質的に2023年改正で引退しており、この1年は予備車という扱いでした。そのため、今年のAM05編成廃車の際には代替車両は問題にはなりませんでした。しかし、とやま絵巻の代替の521系はまだ誕生していない上、編成単位での導入予定はありません。そこで誕生するのが、サハということですね。既存車両の3両化により、単独で稼働できる編成を増やすことで、413系とやま絵巻の運用分の521系を捻出することを考えているのではないか?ということですね。なぜ捻出用車両がサハなのか?ということですが、こちらは資料にも書かれている通り、編成単位で製造するよりも費用を抑えることが出来るというのが一番大きいでしょう。2両×2編成を製造するよりも、サハを製造する方が圧倒的に費用を抑えられますからね。
これまで、413系の置き換えには521系4両に増車の上、置き換えをしてきました。413系3両→521系2両になると減車されるため、その対策でしょうね。そのため、必要編成数が増えていっていましたが、今回サハを3両導入することで、多ければ521系2両×4編成分の運用を3両×2編成で担えることになります。(もう1編成分はとやま絵巻置き換え用であるため、521系運用は置き換えられません。)そうなると、521系2両編成は2編成分余剰が出てきますね。つまり、3両編成×3編成を導入することで、413系の置き換えのプラスして、使える2両の521系が2編成増えるということです。そうなると、現在の521系4両運用数は完全に残したまま、413系とやま絵巻の運用と、521系2両運用を3両編成に増車することが出来ます。又は、現在の4両運用を3両に減車し、その代わりに別の2両運用を2編成分4両に増結するかもしれません。こちらはどちらでも計算が合うため、混雑状況を見て判断されることでしょう。この計算通りであれば、資料の「通勤・通学時間帯での一定数の増車が可能となる。」という記載に合致しますね。サハの新造は、413系置換と同時に、一部の2両運用を3両に増車することが出来るという側面もあり、輸送力向上につながるのは間違いないのだろうと思います。更にその輸送力向上を編成単位で新造するよりも圧倒的に安価に出来ます。サハの新造は効率よく輸送力向上と413系を行うための施策であると言えるのではないかと思います。
また、今後3編成以外にもさらにサハを新造することで、増発も可能になるという記載も確認でき、今回の3編成以外にも3両化される編成が出てくるかもしれません。こちらも注目かと思います。

あいの風とやま鉄道は今後、城端線氷見線の移管も計画されていますし、今後の動きが様々気になる所ですね。また、観光列車用の一尺三千物語はいつまで活躍するのかも気になります。413系はこれまで松任工場で検査をしていましたが、とやま絵巻がしなの鉄道の屋代工場で検査を受けたため、今後、一尺三千物語が屋代で検査を受けることが出来るのは確実です。そう考えると、観光列車として使えるうちは使うのではないか?と思いますが、どうなるでしょうね。こちらも注目かと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました!