2024年度 機関車全廃の延期の噂は本当なのか?「未定」の意味を考える


こんにちは!
今回はJR東日本の機関車全廃に関する記事を書いていきたいと思います。
今年の2月ごろ、少し不思議な情報がネット上を飛び交いました。その内容というのが、「2024年度の機関車全廃が未定」になったということです。労働組合資料から明らかになっています。JR東日本の機関車全廃の予定は2024年度に完了予定となっていましたが、「未定」という表現が使われたことから、2024年度の全廃予定が延期される可能性があるのではないか?ということが2月頃に話題となりました。果たして機関車全廃は本当に遅れるのか、このことを考えてみたいと思います。

労働組合資料の記述

まずは元資料の記述を見てみましょう。
https://www.jtsu-e-tokyo.com/_files/ugd/57fa70_3d6bc70f8ddd4051b8c054b7adcbb40f.pdf

組合:回答にある通り全廃は未定なのか。 
会社:全廃は未定である。

組合:提案時は24年度全廃予定となっていたが、変わったのか。
会社:コロナ禍で状況は変化している。24年度全廃の計画の予定である。予定であり未定であり情勢でどうなるか分からない。

組合:現場ではE493系が4編成と言われていたのが2編成になったのはなぜか。
会社:本社とも確認を行い検討段階で3編成となったが、状況を見たうえで、2編成で十分だろうとなった。

組合:2編成になったから機関車の全廃が遅れているのか。
会社:その様なことはない。
上記PDFより引用

こんな感じですね。E493系4編成製造予定が2編成に減らされたのですね。これが結構びっくりでした。
さて、記述を見ていきましょうか。確かに記述では会社側の回答として「2024年度全廃は未定」と答えていますね。これは間違いない事実なのだろうと思います。しかし、次の記述を見てみると、会社側は「24年度全廃の計画の予定である。予定であり未定であり情勢でどうなるか分からない。」と記載されているのですね。この意味ですよね。「予定であり未定」とはいったい何なのでしょう?独自解釈も若干入りますが、私は「全廃予定であるものの、具体的なスケジュールは決まっておらず延期となる可能性があり得る」こういったことなのだろうと読みました。「予定」というのは「スケジュールなどをあらかじめきめること」、「未定」というのは「決まっていないこと」です。つまり「予定であり未定」というのは、「大まかなスケジュールは決まっているものの、具体的な計画は決まっていない」ということなのかなと思います。つまり目標としては2024年度中全廃であるものの、本当にその通りにできるかどうかは分からず、延期となる可能性もあり得るということを示唆しているのかなと思いますね。このように考えると、JR東日本が現時点の段階で機関車置換のスケジュールを先延ばししたわけではなく、場合によっては延期の可能性もあるということなのだろうと思いますね。



しかし、それにしても色々と疑問は残る所です。例えば本当にE493系は2編成のみで足りるのかということですね。現在、配給用の双頭連結器を搭載した編成はEF64が3機、EF81が5機(新津3機,尾久1機,秋田1機)であり、更にDE10やED75が牽引する場合もあります。これを本当にE493系2編成で賄うことが出来るのでしょうかね。その辺りはどういう運用にするのか気になりますね。

労働組合資料の会社側の回答を見るに、2024年全廃予定というのは何ら変わっていませんが、具体的計画が未定の為、遅れる可能性はあるといった程度の話なのかなと思います。EF64の双頭釜は昨年3機とも検査を通しましたので、そんなに大急ぎで廃車にする必要はないのは事実です。今後はE493系の運用開始時期次第で変わってくるのかなと思います。E493系はデビューしたとしても、しばらくは初期不良などに備えて機関車も少しは残さなければならないでしょうからね。

またこれとは別の噂として、他にもE493系が牽引力不足で配給が出来ないのではないか?言われていますが、労働組合資料を見ている限り、そういったことは組合側からも指摘されていませんので、真偽不明の噂なのかなと思います。デマとも言い切れないのかなとは思いますが、本当にそういったことが問題視されるならば、今後いずれかのタイミングで組合からの指摘が入るでしょうね。少なくとも今回の資料にはそういったことは記載されていませんから、この「未定」がそういったことに作用されている可能性は低いのではないかなと思いますね。
ということで今回は機関車全廃に関する記事でした。
最後までご覧いただきありがとうございました!