中央線 大月行き 増便の背景を考える 大月分離,決まらない211系後継&グリーン車促進


こんにちは!
今回は中央線に関する記事を書いていきたいと思います。
中央線の東京始発大月行きの大量増便が行われることが昨年12月の改正において発表され、9~15時の日中に少なくとも1時間に1本は大月行きの車両が運転されることになります。現状、この時間帯の直通列車は3本のみですので、非常に多く増便されることになりますね。しかし、なぜ大月行きがこんなにも増便されることになるのでしょうか。今回はこのような改正に至った背景を考えてみたいと思います。

様々な要因が重なっている?

おそらくこの改正の背景には様々な要因が重なっていると思われます。考えうる限りの要因を挙げてみたいと思います。
まず一つが富士山方面のインバウンド客の増加です。近年、富士山・河口湖方面への外国人旅行客は大量に増えています。そのこともあり、今年の改正では富士急行直通の富士回遊号についても増便されます。富士山方面へは大月駅から富士急行線に入ることになりますので、大月駅まであずさやかいじなどに乗車し、そこから富士急行線に乗り換える方も多くなっています。今回、改正で大月直通を増加することによって、大月駅までの移動手段をより便利にする狙いがあるのではないかと、これが一つですね。この辺りは次のグリーン車連結にも関連していると思います。

先述の通り、二つ目にグリーン車増結が開始されること、これも影響していると思われます。2025年からグリーン車が連結されますが、東京~高尾・青梅間だと距離が他路線よりは短い設定となっているわけです。料金も50km以下料金しか取ることが出来ません。朝・夕ラッシュ時は短距離需要も高いでしょうが、比較的空いている日中に短距離利用がどのぐらいあるのか、その点は疑問点です。そこで大月直通を増やすことで、富士山方面の旅行客に特急だけでなく、普通列車グリーン車等を利用した普通列車も移動手段の一つにしてもらおうという狙いがあるのではないかいうことですね。特に富士回遊は混雑しますし、あずさ・かいじも休日には混雑している場合も結構多いと思います。そういった際に、1時間に1本グリーン車付きの直通列車があれば、時間はかかるものの、こちらで移動しようという乗客も一定数はいるのではないかと思います。特急料金とグリーン100kmまでの料金は同じ1000円ですので、料金自体は一緒ですからね。新たに始まるグリーン車サービスの利用拡大の施策の一つに、長距離利用客の確保の側面もあるのではないか?ということですね。その他にも大月駅でグリーン清掃をするにあたり、人員を背馳することになるでしょうから、大月駅発着便は一定数の本数を確保したいという狙いもあるのではないかな?とは思います。また、これに関連し、トイレ設置をしたというのもあるのかと思います。これまで高尾~大月間はトイレ付115系や211系が大半で、トイレ無のE233系が日中に走ることは少なかったわけです。しかし、E233系にもトイレを設置しましたから、この区間E233系を走らせても、トイレ設備が維持されるということで、置き換えやすくなった側面もあるとは思います。この辺りの複合的要因が絡んでいるのではないかということですね。




そして車両動向の関連としては211系の走行距離を減らす狙いもあるのではないかと思います。昨日、延命工事施工編成が誕生した通り、211系の後継車両が定まらない状態となっており、211系の延命が確実な情勢です。このような状況ですので、1編成辺りの211系の走行距離を抑制し、車両の老朽化を少しでも抑えたい狙い、もしくは高崎地区のように一部編成を廃車にし、予備部品を確保したい狙いがあるのではないかということですね。
また、将来的に211系の置き換えを考えた際に、大月駅で系統分離をする可能性もあるのではないかと思います。現状、211系は立川~高尾間にも乗り入れており、この区間は3ドアと4ドアが混在状態となっています。この混在状態を解消するために、現状ほぼほぼ高尾で系統分離状態となっていた状態から、大月で系統分離をしようとしているのではないか?と、こういったことですね。グリーン車の運転が開始する2025年改正辺りで、3ドア車を少なくとも立川~高尾間(可能ならば高尾~大月間)から追い出す狙いはあるのではないか?とは思います。こういった将来の系統分離も見据えた動きではないか?ということですね。

考えうるのはこの辺りのことかと思います。特にE233系グリーン車導入&トイレ設置をしたことで長距離運転向きの列車になったことに加え、211系関連の動きも絡めると、日中の余剰気味の車両の活用で大月直通を増やすというのは理にかなったことかもしれませんね。中央線E233系グリーン車工事対象外編成が10両貫通2編成、分割1編成ありますので、この車両は少なくとも東京~立川の区間は乗り入れなくなるわけです。この車両を青梅線などで活用し、余剰分の6連のE233系を高尾~大月に回すなどして、大月系統分離を進める可能性もあるのではないか?とは思いますね。この辺りは2025年ごろにはっきりとするのだろうと思います。何はともあれ、今後の様々な動向の予兆になるようなダイヤ変更なのではないかなとは思いますね。
今回はE233系大月直通増便に関する記事でした。
最後までご覧いただきありがとうございました!