209系1000番台はなぜ高尾以西(大月行き)に行かないのかを考える


こんにちは!
今回は中央線209系に関する記事を書いていきたいと思います。
ダイヤ改正直後はなかなか運用に入らなかった209系も最近では再び運用によく就くようになりましたね。そんな209系ですが、今回考えたいのはなぜ209系が高尾以西に行かないのか?ということです。209系はこれまで5年間中央線で運用を続けていますが、定期運用では東京~高尾間のみの運用になっています。しかし事故等でダイヤが乱れることも当然あり、そのような場合は普段は入線しない青梅線に入線したことも過去には複数回存在します。そのため209系の青梅駅入線というのはこれまでも何回も起こっています。しかし、ダイヤが乱れた場合でも、営業運転で高尾以西に入線したことは一度もありません。また、編成番号の裏にも運用区間が限定されている旨が記載されており、「東京~高尾・宮ノ平限定運用車」と表記されています。だからといって、大月入線運用に就いたことが無いわけではないんですよ。大月行きに充当されたこともあります。しかし、そのような場合は必ず高尾駅E233系に車両交換されており、大月行きに209系が充当される場合は、209系は高尾まで、高尾から先はE233系での運行という形態に必ずなっています。そのため、高尾以西に209系が営業運転に就いたことはありません。しかし、試運転では大月駅に入線したことはあり、入線自体が不可能というわけではありません。それではなぜ、209系は頑なに高尾以西に入線することはないのでしょうか。今回はそのことを考えたいと思います。


おそらく「ドアボタン」しかし…

その理由として一般的に言われるのはドアボタンが209系に付いていないということです。中央線では高尾以西では、ドアは自動では開かず、ドアボタンを用いた半自動扱いになっていますので、これに対応できない209系は入線しない…ということが言われていますね。確かにこの理由もあると思われます。しかし、ドアボタンは些細な問題であると私は感じます。なぜなら、半自動であろうがなかろうが、全列車車掌は乗っていますので、イレギュラーな時は自動ドア体制にしてしまえば良いだけの話であるからです。実際にこのようなイレギュラー対応は青梅線では行われています。青梅線でも半自動対応となっていますが、209系はダイヤが乱れた場合は普通に青梅線に入線しており、この場合は自動ドア対応となっています。このような前例が青梅線ではあるため、ドアボタンというのはそこまで大きな問題にはなり得ないと考えられるわけです。それではほかに理由はあるのでしょうかね。ここからは完全な推測になります。
まず一つが、高尾駅では車両交換が容易であるということです。高尾駅というのは多くの列車の終着駅ですので、折り返し列車が比較的長い時間止まっています。そのため、後続列車の入線時には、先行列車が止まっていることもあり、そういった場合は先行列車と後続列車の間で車両交換が容易なわけです。しかし、青梅線の場合、分岐駅が立川駅ですが、立川行きの列車というのは本数は少なく、必ずしもスムーズに車両交換ができるわけではありません。車両交換が上手く行きにくい青梅線直通便は車両交換をせずにそのまま運転継続、車両交換がしやすい大月行きは高尾で交換してしまう…こういったことが、対応の違いの理由であると考えるともできるのではないかということです。車両交換のしやすさというのが影響している可能性はあるのではないかと思いますね。

その他の理由として考えうるのは、路線の線形として過酷になるため、209系が故障しないように入線禁止措置を取っている可能性ですね。中央線は高尾以西は特に山岳区間が多くなり、駅間も広がってくる区間です。そういった険しい区間に、機器未更新の209系を充当させたくないという可能性も考えられるのかなとは思います。要するに故障対策ですね。青梅線の場合、青梅駅までならばそこまで険しい区間が長く続くわけではありません。しかし、中央線の場合、高尾を超えるとすぐにトンネルも見えてきて、高尾駅の次の相模湖駅は標高200mを超えてきます。その後もどんどん山岳区間を登っていき、標高も高くなっていきます。そういった険しい区間に入っていきますので、209系は走行可能ではあるものの、入れないようにしているという可能性もあるのではないかと思いますね。

考えうるのはこういったことかなと思いますね。
実際にはドアボタンも含め、これらの様々な要因が重なって、高尾以西には入線しないのだろうと思われます。一応走れて、試運転でも入線したことのある区間であるにも関わらず、意地でもいれないわけですから、それなりの理由はあるのだろうと思います。個人的には高尾での車交が可能な以上、入れる必要のない209系を入れさせなくても済むため毎回交換しているというのが結構大きいと思いますけれどもね。いずれ正式に明かされる時も来るのでしょうかね。
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