【なんでこんなことに?】1編成に3種類の車内が混在する目黒線5080系


こんにちは!
今回は東急目黒線5080系に関する記事を書いていきたいと思います。
2023年3月の相鉄直通に併せて、東急目黒線の車両は全車両8両編成になりました。目黒線5080系の8両編成化がスタートしたのは、2022年5月ごろのことでした。そんな中、8両編成化された編成の中に、編成中に3種類の車内を兼ね備えたカオスすぎる車両も存在します。対象の編成は5189Fと5190Fの2編成です。今回はその車両の内装を紹介するとともに、なぜこんな車両が誕生したのかを記事にしたいと思います。

1~3、6~8号車

1~3、6~8号車は既存車両です。もともとから6両編成で目黒線で活躍をしていた車両となります。車内はこんな感じです。

ピンク色のモケットが特に特徴的な既存車両です。床の色はグレーに近い色で、荷物棚は網式のものが採用されています。


ドアは化粧板つきの白色のドアで、ドア上にはLCD表示器がついています。
車内は一般的な5000系列の車内と似ているものの、モケットカラーなどは目黒線のオリジナルのカラーが採用されています。

4号車

4号車には、今回の8連化のために、新造された新造中間車が連結されています。既存車両との年の差は約15年ほどです。そんな新造中間車を見ていきましょう。

車内はこのような形になっています。
まず、既存車両との一番の違いはモケットカラーでしょう。黄緑と深緑のモケットとなっています。このモケットカラーは田園都市線の2020系や、目黒線の3020系、大井町線の6020系、また田園都市線の6ドア車を置き換えた中間車などと同じ色のモケットです。ただし、モケットの形は既存車両に合わせたタイプになっています。(他の形式の椅子はもっと背が高い椅子になっています)床材に関しても、木目調の高級感のある車内となっており。これらも先述の車両と似たようなデザインになっています。荷物棚に関しては、棚式のものが採用されています。また、椅子の端の仕切りも既存車両とは異なったしきりになっています。

ドアに関しては。同じく白色のドアで、ドア上にLCDがついているのも変わりありません。
4号車に関しては、既存車両と全く異なった内装が非常に印象的な号車であると感じます。この時点で、既に統一感が無いように思えますが、まだ、種類の異なる中間車が存在します。

5号車

5号車にはもともと大井町線6000系として活躍していた車両が再利用されています。改造を受けて、2022年から5080系として組み込まれています。

車内はこんな感じです。モケットは大井町線時代からのオレンジ色のモケットが交換されずに、そのままとなっています。床材については、既存車両と似たようなカラーですね。椅子の仕切りも形は既存車両と同じです。荷物棚については、棚状のものとなっています。ドアは白塗り、LCDは搭載済みです。
このように全然違う内装が8両中3種類も楽しむことが出来るのです。面白い車両ですよね。

なぜこんな車両が存在するのかということですが、簡単に書くと、元大井町線6000系の余剰車両の有効活用です。目黒線の8両化については、基本的には新造車両を製造することになりましたが、2両だけは既存車両の大井町線6000系の中間車を再利用しています。なぜ、大井町線の車両を再利用しているのかと言いますと、Qシート組み込みで中間車に余剰が出来ていたからです。今回再利用された6000系は2017年の大井町線急行7両化の際に製造された車両です。しかし、2019年には2編成にQシートを組み込むことになり、2編成分の1両の中間車が余剰となってしまったのです。そこで余剰となった中間車2両を目黒線の8両化に使うことになったのですね。こういった経緯で元6000系の中間車が誕生しており、それが1編成ずつ組み込まれたので、このような車両が誕生したということです。

このように、5190Fでは1編成で3種類の車内を楽しむことが出来ます。話には聞いていましたが、実際に乗ってみると、カオスなものですね(笑)このような3種類の内装を楽しめる編成は、5189Fと5190Fの2編成です。今回紹介した違い以外にも様々な細かい違いがあるようですので、これらの編成にあたったら、是非内装の違いを楽しんでみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました!