殆どが車齢20年未満で廃車になった中、生き残ったJR東日本 DE11 尾久と大宮で見れましたね


こんにちは!
今月に入り、どんどんとELやDLが終焉を迎えていますね。そのような中、SDカードを眺めていたら懐かしいものを見かけました。それがDE11が尾久や大宮にいる姿です。DE11という形式は、簡単にいえば簡易型のDE10です。DE10は客車牽引なども含めて、ある程度広い活躍を見越した設計で、スカート周りのジャンパ栓などは割とごちゃごちゃしていますが、そういったものを排除したのがDE11です。DE11は貨物牽引も可能ですが、操車場や貨物ターミナルなどでの入れ替え用として使うことをメインに設計された形式です。客車牽引を行わない為、SG装置や重連総括機能なども積んでいません。そのため、DE10に比べてスカート周りがすっきりとしています。

DE11(写真は貨物機です)
スカート周りが簡素なのが分かるのかなと思います。

DE11は国鉄時代、116両が製造され、各地の操車場などに配備されました。しかし、分轄民営化時にほとんどの車両がJRに継承されず、継承されたのはJR東日本に13両(0,1000,1900番台)、JR貨物に4両の計17両(2000番台)のみでした。DE11は1969年以降に製造されたため、分轄民営化時は最古参の車両でも車齢18年です。ほとんどの車両が20年に満たず廃車になりました。そのような中、JR東に継承されて、2000年代まで使われた1000番台はかなりラッキーだったのでしょうね。ちなみに、DE10よりも圧倒的に継承数が少ないため、珍しい存在だったのかなと思います。

そんなDE11ですが、首都圏では配置先の宇都宮・高崎以外に、主に大宮と尾久の2か所で見ることが出来ていました。
まず大宮総合車両センターです。

大宮総合車両センターにはDE11 1031が専属で常駐していました。大宮の入れ替え用ですね。現在では東武鉄道で活躍しているDE10 1099と共に、新型スイッチャーが2015年に配備されるまで活躍し続けていました。こちらは専属でしたので、大宮に必ずいる存在でした。

続いて尾久車両センター・田端運転所です。

尾久車両センターには当時宇都宮運転所に所属していたDE11が交代で入っていました。ただ、DE10と共通配備でしたので、数の少ないDE11は尾久で見かけるにはちょっとレアな存在だったなと思います。写真はDE11 1041ですね。
このように首都圏近郊では、運がよければ大宮と尾久の2か所で見ることの出来たDE11でした。今考えると面白い時代でしたね。

JR東日本のDE11は2010年代まで1029、1031、1032、1034、1041、1043、1045の7機が残りました。0番台については民営化後すぐに廃車になり、1000番台、1900番台計4両は2000年代に廃車になりました。2010年代まで残った車両のうち、1029、1032、1034、1045の4機は2010年代前半に廃車となりました。ただ、この際に廃車になった車両はJR貨物に譲渡されています。譲渡後、1029、1032は仙台に、1034は岡山に配属されました。このうち、1032、1034は2020年代前半に解体されています。1032については当初は海外譲渡予定であったようで、秋田港に留置されていました。しかし、実現することなく解体されています。DE11 1029についてはまだ仙台に車体が残っているようです。

この5機のうち、一番奥の車両がDE11 1032であったようです。

JR東日本に残った3機のうち、1031、1043号機の2機は2016年度に廃車となりました。そして最後まで残ったDE11 1041については、2023年に廃車回送された後、しばらく秋田総合車両センターに留置されていましたが、2025年4月に除籍されました。

秋田入場後のDE11 1041

以上がJR東日本DE11の振り返りになります。このようにほとんどが20年未満で廃車になった中、継承されたDE11のうち、4両が2020年代まで残ったわけですので、これらの車両はかなりラッキーだったのでしょうね。DE11 1041は結局車籍を50年維持し続けましたから。そんなDE11もついにJR東日本から形式消滅、JR貨物分も1029(除籍済)、2001、2004のみですので、いよいよ歴史が終わろうとしています。
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