こんにちは!
今回はJR東日本の延命事情に関する記事を書いていきたいと思います。
ここ数週間、中央・総武緩行線のワンマン化が2032年度から行われることが明らかになり、それに伴うE231系500番台の動向がかなり注目されました。E231系は廃車になるのか、それともワンマンに対応するのか、色々と話題になりましたが、結局の所、少なくとも500番台はワンマン対応させるようです。A503編成がワンマンに対応した状態で運用に復帰した上、A533編成も大宮にてワンマン化が確認されました。私も見てみましたが、本当にはしごが設置されていましたね。中央・総武緩行線のワンマンは2032年ですから、その時点でE231系500番台は車齢27~30年です。このことから、おそらく車齢35~40年ぐらいは使う予定なのでしょう。これまでのJR東日本ならば30年程度で置き換えられてもおかしくない状況でしたが、このタイミングでワンマンに対応するわけです。このことから、2021年の決算資料で示されていた、これまでの置換タイミングで延命工事等を施工することにより、長寿命化を図る計画にE231系500番台は含まれることになると思われます。
これまでE231系は長寿命化の対象になるか、ならないか微妙と言われてきましたが、結局の所対象になることになりそうです。それでは長寿命化をするか否かの線引きはどのあたりになるのでしょうか。今回はそのことについて考えてみたいと思います。
E231系500番台
長寿命化対象は?
それでは長寿命化の線引きはどのあたりになるのでしょう。まずは、そもそも現在長寿命化工事が行われている形式が存在しますね。それが高崎/長野の211系と各地のキハ100/110です。さらに701系も今後延命工事が行われる予定になっています。
一方で、房総の209系には延命工事が行われる気配がありません。このように現在の所でも延命か、廃車か線引きが分かれているように見えます。おそらく、この工事の状況を見るに、電車の置き換えは仙石線の205系は別として、房総の209系や719系→211系→701系のようなイメージで進んでいくことになるのではないかと予想しています。ここで置換が早めに行われる209系には延命工事の予定が無いと、このような状況なのだろうと思います。
それではE231系以降の世代はどうなるのでしょうか。おそらくE231系500番台にワンマン化を行った理由は、ワンマン改造が行いやすいという側面があったと思われます。総武線の大多数は500番台で車外スピーカー設置済みです。そうなると、比較的改造は少なくした上で、ワンマン改造が行えます。JR東日本はとにかく今後新車を導入して大量の車両を置き換えていく必要があり、とても2030年代前半で他路線に導入した上で、総武線にまで新車を入れるのは不可能と判断したのでしょう。そこで比較的安易に改造できる総武線車両にはワンマン対応を行い、延命させることを決めたのだろうと思います。ここで0番台の6編成が気になりますが、6編成程度ならばある程度複雑な工事を行ってでも、数を揃える可能性はあり得るかなと思います。仮に余剰があるならば、ワンマンを行わずに廃車にする可能性もあるかもしれませんが、とても余剰が出るようには見えませんからね。総武線の0番台は、車外スピーカーを取り付ける工事を行う可能性はあると思われます。
それでは延命をしないE231系というのは出てくるのでしょうか?おそらく出てくるのではないかと思います。それが武蔵野線のE231系と209系です。これらの車両には車外スピーカーがありませんし、209系はTIMSも搭載されていません。そうなると、在籍するすべての車両でワンマン改造の工程が増えることになり、おそらく大宮や東京といった総合車両センターに入場させてワンマン化を行う必要が出てくるのではないかと思います。そうなると、大掛かりな工事になるわけですね。そこで、これらの車両にはワンマン改造や延命を行わず、211系などを置き換えた後に、次の新車導入先を武蔵野線とすれば、E231系や209系に延命工事を行わずにワンマン化を行うことが可能になると思われます。おそらくこれが2030年代半ばぐらいになるのではないかと思っています。E231系や209系にワンマン化を行わないことを裏付けるかのように、武蔵野線は現段階でワンマン構想はあるものの、具体的な導入計画がありません。おそらく新車導入のタイミングがワンマン化ということで、まだ明確な年度までは決まっていないために、構想段階であるのではないかと予想してみます。
なお、既にワンマンで走っているE231系3000番台/209系3500番台は延命するのではないかと思っています。こちらを早く置き換える理由は見つかりませんからね。
これらのことをまとめてみると、E231系以降はワンマン化が行いやすい番台はワンマンに対応し延命、対応しにくい番台は延命せずに新車で置き換え、こういった置き換え順になっていくのではないかと私は考えています。なお、15両線区であるために、ワンマン構想さえもないUTL/SSLのE231系0/1000番台も延命対象に成りうると思われます。私の考えとしては、2030年代前半頃までに209系500・3500番台を除くE231系以前の形式の置き換えに粗方目途を付ける→2030年代前半~半ばで武蔵野線E231系/209系500番台を延命工事を行わずに置き換え、2030年代後半ごろに延命改造を行った総武線E231系・UTL/SSLE231系/E231系3000番台・209系3500番台のどれかを置き換え開始、2040年代前半までにE231系全廃完了、2040年中ごろ~後半に車齢40年近いE233系の置き換えに取り掛かる、完全妄想ですが、このように進んでいくのではないかと見ています。
こういうわけで、私としては延命工事の線引きとしては、209系2000/2100番台と武蔵野線E231系/209系500番台には行わず、それ以外の形式には行うのではないかと見ています。このように計算するとちょうどよくなるなと思いますが、どうでしょうね。あと10年ほど後に答え合わせでしょうか(笑)今後のJR東日本の動向、楽しみですね。
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